2012年 秋号
どのように席替えをしたらいいですか?
【お悩み】
児童にとっても、学級集団にとっても重大事である座席配置。どのように決めればよいのでしょうか。
【回答】
学級づくりのビジョンを明確に反映させる
児童の座席配置は、担任が学級づくりのビジョンを実現するための最初の主体的な活動であるといえます。座席によって子どもたちの人間関係が大きく影響されるので、児童一人一人にとっても、学級集団にとっても、重要な意味を持っています。
担任は、学級の児童が豊かで健全な人間関係を築き、学習や生活を活性化していけるように、座席配置について配慮しなければならないのです。そのためにも、席替えは必要なのです。
身体的条件・人間関係
学習進行に配慮が必要
留意することの第一は、一人一人の身体的条件です。体格の差を考え、障害の有無、障害の種別や程度に応じて、適切な座席を考えます。どの児童も黒板がよく見え、教師の話が聞き取れるように配慮することです。
第二には人間関係や学習の進行です。学習が遅れがちだったり、消極的になりがちな児童の横に、積極的な児童や優しい児童を配置して、人間関係が広がり、豊かになっていくようにします。
また、グループ学習や活動を活性化し、円滑にするためには、リーダー的な資質を持つ児童を、どのグループにも適切に配置することも大切なことです。座席の形状も、学習や活動の内容によって工夫することも大切です。例えば、話し合いや討論の場面では「V字型」や「コの字型」に。班やグループ活動では5、6人ずつを一つに固めるなどの工夫も必要です。